幼い頃、祖父からうちの先祖の話を語って聞かせてくれた。
なにしろ子供だったから意味もよくわからず半信半疑で聞いていた。
昔は東北の偉いサムライだった。
が、何か間違いがあってサムライを首になり
それからは寺子屋の先生を代々やっていた。
そんな事をなんとなく覚えていたがかなり時が経ってから祖父は亡くなり、父も亡くなってから父の遺品を整理していたら、富塚一族の古い冊子が見つかり、中身を見ると奥州富塚家の部分が祖父の語っていた事と一致するではないか。
ひょうきんで風来坊だった祖父が真面目な話もしてた事にやや感心したものだ。