サルノコシカケ
こんちはー!
サルノコシカケでやんす。
津田山で生まれやした。
せっかくサルノコシカケとして生まれたんだから、腰かけてほしいでやんすよ。猿に。
ところがこの川崎の津田山ってところは猿なんていないでやんす。もっぱらタヌキか野良猫しかいないんでやんす。
そんなやつらに腰かけられてもサマになりやせんや。
なんでも、アタシらは人間が食すると薬になるらしいでやんす。漢方薬みたいなもんです。はい。精が出るらしいすよ。いや、本当。
先日もね、仲間が墓参りに来たおじさんに連れて行かれたらしいすよ。そんな自分の損得ばかり考える人間に見つからないように、当分、ひっそりとここで生えていようなんて、アタシも思ってるところでやんす。